作業療法士(OT)は、資格や経歴だけでは伝えきれない自分なりの経験や工夫をたくさん得ている職業だと思います。

職務経歴書は、履歴書や面接だけでは伝えきれないそんな経験や仕事に対する意欲、志望動機などを明確に伝えることのできる重要な書類です。

しかし、新卒採用の際にはほとんど書くことのない書類だけに、どのように書いたら良いのかわからない方が多いのではないでしょうか。

転職の際、自分の想いや経験をしっかりと採用側に伝えることのできるよう、今回は、OTが職務経歴書を簡単に作成する方法をご紹介していきます。

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1.作業療法士(OT)が職務経歴書をスムーズに書くコツ

職務経歴書は、OTとしてのキャリアを伝え、応募先で活躍していけるということをアピールするための書類です。

今までの経験や応募先に活かしていけることを分かりやすく伝えるためには、まず自分自身と応募先の情報を整理することが大切です。

次の3つの手順に沿って行うことで、職務経歴書をスムーズに書くことがきますので、一つずつ丁寧に考えていきましょう。

自己分析を行う

まずは、自分の今までのキャリアを整理していきます。

今までどんな患者さんを担当し、どんな目標に向かってリハビリを行ってきたか。入職してから今までを振り返りながら、覚えている限りを書き出してみると良いでしょう。

そして、日々業務を行う中で、どんなことに悩み、どのように対処・工夫してきたか。自分はどんな分野に興味をもち、学んできたかを合わせて考えてみてください。

この振り返りをしていくと、自分がこれからどんな分野でリハビリをしていきたいか、どんなことに挑戦していきたいかという目標が見えてくると思います。例えば、「より在宅生活に寄り添ったリハビリがしたい」などメモ書きでも良いので書き出しておきましょう。

応募先の求人情報から求められている人物像を把握

職務経歴書に書く内容は、応募先に合わせて微修正していくことが大事です。いくらすごいスキルや経歴をもっていたとしても、応募先がそのスキルを求めていなければ相手には響きません。

応募先の特性や地域での役割を調査・理解し、応募先が求めているスキルや人物像にマッチするよう、今までの経験や経歴をピックアップして記載していきます。

特にOTに関しては、身体障害領域、老年期障害領域、発達障害領域、精神障害領域と4つの領域によってリハビリの内容や求められる役割が異なります。今まで自分の経験してきた領域で得た活かせるポイントとこれから挑戦したい領域で求められることを意識しながら考えてみましょう。

フォーマットに則って作成

自己分析で自分の今までのキャリアを整理でき、応募先の求める人物像が把握できたら、最後は職務経歴書のフォーマットに沿って誤字脱字のないようにPCで作成していくのみです。

PTOT人材バンクでも、職務経歴書のフォーマットや書き方のルールをご紹介していますので、下記記事も参考にしてみてください。

リハビリ職の職務経歴書の書き方

2.職務経歴書の具体例

具体的なポイントの前に、職歴書の具体例をご紹介しますので、作成する書類のイメージを持ってみてください。細かなポイントは次の章でお伝えしていきます。

【前提】
今まで、身体領域回復期病院の作業療法士として勤務してきたが、元々興味のあった精神科でのリハビリテーションをやってみたいと、精神科病院への転職を考えている。

職務経歴書(見本例)
20××年×月×日
(氏名) 〇〇 〇〇

【職務経歴】
医療法人〇〇病院
2015年4月~2018年3月
業種:医療・福祉関連
雇用形態:正社員

【業務内容】
◆概要
大学卒業後、回復期病院に入職。主に、脳血管疾患や神経難病、骨折、認知症など幅広い疾患に対するリハビリテーションを実施。多職種と連携を図りながら在宅復帰に向けた総合的な支援を行ってきた。
◆経歴・担当業務
2015年4月 医療法人〇〇病院入職
病床数 100床 リハビリテーション科 20名(作業療法士7名)
様々な疾患の患者様に対し、身体機能訓練・生活訓練を行い、週1回のカンファレンスを実施。在宅復帰に向けて、医師、看護師、理学療法士、言語聴覚士、ケアマネージャー、福祉用具事業所と連携し、退院前訪問や家屋調査も行ってきた。

【アピールポイント】
◆患者様に一人一人寄り添うケア
身体機能訓練だけではなく、患者様一人一人の想いや生活を一緒に考えていくことにより、その方のモチベーションを向上させ、より意味のある具体的な支援ができるよう心がけています。
◆多職種連携を積極的に実施
積極的に患者様の生活場面を見に行き、看護師や介護士と日頃からコミュニケーションをとるように心がけ、細かな情報交換を行っていました。
◆家族や退院後の生活を見据えた総合的な支援の実施
家族への声かけや介助指導、退院後の利用サービスの提案など、総合的に実施してきました。また、適切な福祉用具の選定・アドバイスができるよう福祉用具プランナーの資格を取得しました。

【保有資格・スキル】
保有資格:作業療法士、福祉用具プランナー

【自己PR】
回復期病院では、様々な疾患の患者様のリハビリに携わってきました。生活場面や退院後に向けて総合的な支援を実施して、多職種連携の重要性を実感しました。
学生の頃より精神科作業療法に興味があり、回復期病院での経験も活かして、これからは身体機能面・精神機能面両方に対してのリハビリテーションを行っていきたいと思っております。自分自身、積極的に学びながら精神科領域の患者様の在宅復帰や社会復帰にも力を入れて取り組んでいきたいと考えております。

3.職務経歴書のポイント

それでは、職務経歴書を書いていく上でのポイントをご紹介していきます。以下の4つのポイントを意識しながら応募先に響く内容を書いていきましょう。

正しい情報を調べて記載

職務経歴書には、省略や一般的に呼ばれている名称ではなく、正しい情報を明確に記載します。

例えば、OTではなく作業療法士、〇〇病院ではなく医療法人〇〇病院というように、正式名称を書くようにしましょう。

業務内容では経験を

業務内容を記載する際には、経歴や行ってきたことのみを書くのではなく、どういった体制・環境で仕事に取り組み、どんな役割を果たしてきたかという具体的な事実を述べるようにしましょう。

その中で、自分の考えや工夫を織り交ぜることで仕事への姿勢をみせることに繋がっていきます。

アピールポイントは強みの訴求

必ずしもスキルや実績をアピールする必要はありません。リハビリへの取り組みや仕事への向き合い方、自分の努力していた点など、応募先で活かしていけると思うことを3つほど記載しましょう。

日々業務を行う中で、スキルアップするために参加した勉強会や取得した資格等があれば、努力した姿勢として載せるのも強みになります。

自己PRにはキャリアプランも

そして、最後の自己PRでは今までの仕事で培ってきた経験や強み、実績を記載していきますが、アピールポイントや履歴書の志望動機と重複しないように注意しましょう。

また、将来こうなりたいというキャリアプランを記載し、そこが応募先の特徴と重ねて伝えられると、より応募先の採用に響く内容となります。

4.まとめ

今回は、作業療法士(OT)の職務経歴書を簡単に作成する方法をお伝えしてきましたが、いかがでしょうか。

職務経歴書を作成するにあたって、自己分析をしたり応募先の求めている人物像を把握することは、面接対応にもなる大切な作業です。

仕事をしていると日々忙しく、自分の経験や自分のキャリアプランをゆっくりと考える時間をとることも難しいと思います。この機会に、自分の経歴を振り返ってみて、この先の将来をしっかりと考えてみてください。

職務経歴書の書き方が不安な方は下記記事も参考にしながら作成してみましょう。また、自分に合った転職先を見つけたい方はぜひ、PTOT人材バンクにご相談ください。キャリアパートナーがあなたの転職をしっかりとサポートしてくれます。

書類作成や面接対策など幅広くサポートします

職務経歴書の意義や書き方の基本などについては、下記ページにもまとめていますので、もしよろしければこちらも参考にしてみてください。

リハビリ職の職務経歴書の書き方
リハビリ職の職務経歴書の書き方(2ページ目)

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