理学療法士の平均年収は約444万円ですが、勤務先や働き方によっても異なります。
この記事では、年齢・経験年数・施設別の平均年収や月収、賞与相場を最新データをもとに解説。「給料が低い」と感じる理由や、年収500万円を目指すための具体的な方法、転職による年収アップ事例も紹介します。
昇給の少なさや将来の収入に不安を感じている理学療法士の方々が、ご自身の給与水準を把握し、収入アップについて考えるきっかけになればと思います。
目次
理学療法士(PT)の平均年収・給料はいくら?【最新データ】
理学療法士(PT)の全国平均年収は約443.8万円(平均年齢約37.1歳)です。月給の目安は約30.1万円、年間賞与(ボーナス)は約82.6万円となっています。
リハビリ職(セラピスト)として現場で活躍する中で、「自分の給料は平均と比べてどうなのだろう」と疑問に感じることもあるでしょう。月々の手取り額に直すと約23万〜25万円程度となるケースが多く、ここから家賃や生活費を引くと余裕があまり残らないと感じるPTの方も少なくないかもしれません。
理学療法士の給与内訳を最新データで整理すると、以下のようになります。
| 給与項目 | 平均額 | 補足説明 |
| 平均年収 | 約443.8万円 | 賞与・各種手当を含む総支給額 |
| 平均月給(額面) | 約30.1万円 | 基本給+各種手当(残業手当、資格手当等) |
| 年間賞与(ボーナス) | 約82.6万円 | 年間での合計支給額 |
| 想定手取り月給 | 約23万〜25万円 | 額面から所得税・住民税・社会保険料を差し引いた額 |
出典:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
全体平均の数値を頭に入れたうえで、他の医療・福祉職種との比較を見ていきましょう。
他の医療・福祉職種と比べて理学療法士の給料は高い?低い?
他の医療・福祉職種や一般企業の平均と比較すると、理学療法士の給料水準は「全職種平均よりはやや低く、介護・福祉系職種の中では標準的〜やや高め」という位置づけになります。
医療現場で一緒に働く看護師と比較した場合、夜勤手当の有無などが大きく影響するため、年間で70万〜100万円近い差が開くことも珍しくありません。また、同じリハビリ職である作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)とは、ほぼ同水準の給与体系となっている病院・施設が主流です。
| 職種 | 平均年収 | 平均月給 | 年間賞与 |
| 理学療法士(PT) 作業療法士(OT) 言語聴覚士(ST) | 約443.8万円 | 約30.1万円 | 約82.6万円 |
| 看護師 | 約508.3万円 | 約35.2万円 | 約85.9万円 |
| 介護福祉士 | 約400.8万円 | 約27.5万円 | 約70.8万円 |
| 全国全職種平均 | 約506.5万円 | 約31.8万円 | 約100.2万円 |
出典:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
「医療職だから高給与」というイメージを持たれがちですが、数字で見ると日本の全職種平均(約506万円)を下回っているのが現実です。これが「思ったより給料が上がらない」と感じる一因となっているかもしれません。
【年代・経験年数別】理学療法士の給料相場はどのように変化する?
理学療法士の給料相場はどのように変化するのでしょうか?年代・経験年数別にみていきましょう。
20代(若手)の給料と初任給の目安は?
20代の理学療法士(経験1〜5年目)の年収相場は330万円〜400万円程度です。新卒1年目の初任給は、手取り金額で20万円前後スタートとなるケースが多く見られます。
入職1〜2年目は住民税の控除開始時期や基本給の低さから、「学生時代にイメージしていたよりも手元に残らない」と実感しやすい時期です。同期や他業界に就職した友人の話を聞いて、給与差に焦りを覚え始めるのもこの年代かもしれません。
20代前半(経験1〜3年目)
- 平均年収:約330万〜360万円
- 平均月給(額面):約23万〜25万円
- 想定手取り月給:約18万〜20万円
20代後半(経験4〜7年目)
- 平均年収:約370万〜420万円
- 平均月給(額面):約26万〜28万円
- 想定手取り月給:約21万〜23万円
30代〜40代(中堅・ベテラン)になると年収はどれくらい増える?
30代になると年収440万円前後、40代で年収500万円前後に達するのが一般的ですが、一般的な企業と比較すると年齢による上がり幅(昇給率)は緩やかであり、途中で頭打ちになる施設も少なくありません。
30代以降は結婚・出産・住宅購入など大きなライフイベントが重なる時期です。「今の職場のまま定期昇給を待つだけで、家族を養っていけるだろうか」という悩みが出てくるタイミングでもあります。
| 年齢区分 | 平均年収 | 平均月給 | 年間賞与 |
| 20代 | 約350万円 | 約24万円 | 約60万円 |
| 30代 | 約440万円 | 約30万円 | 約80万円 |
| 40代 | 約490万円 | 約33万円 | 約95万円 |
| 50代 | 約520万円 | 約35万円 | 約100万円 |
出典:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
年数を重ねれば自動的に年収が跳ね上がるわけではないため、30代以降で年収500万円以上をキープするには職場選びや役職就任が重要な鍵となるでしょう。
【勤務先・施設別】理学療法士の給料に違いはある?

勤務先や施設形態によって理学療法士の給料に違いはあるのでしょうか?
病院・クリニック・介護施設・訪問リハの給与比較
理学療法士の給与水準が高くなりやすいのは「訪問リハビリテーション」や「有料老人ホーム等の介護施設」です。一方で、大学病院や一般的なクリニックは医療水準や働きやすさの魅力があるものの、平均年収ベースで見ると控えめな傾向があります。
「どこに身を置くか」で、同じ経験年数であっても年収に50万〜100万円以上の開きが生じるケースは珍しくありません。
| 勤務先種別 | 想定年収 | 基本給の傾向 | 賞与・手当の特徴 |
| 訪問看護・訪問リハ | 450万〜550万円 | 高め | インセンティブ(訪問件数手当など)が加算される場合あり |
| 介護施設(老健・特養等) | 400万〜480万円 | 標準的〜高め | 処遇改善手当などが加算される場合あり |
| 民間病院(回復期・慢性期) | 380万〜450万円 | 標準的 | 賞与が年3.5〜4.5ヶ月分など比較的安定 |
| 大学病院・公的病院 | 350万〜430万円 | 低め〜標準 | 年功序列で昇給。若手のうちは低めだが福利厚生が充実 |
| 整形外科クリニック | 350万〜420万円 | 標準的 | 賞与の変動が大きめ。残業手当の有無で年収が変化 |
「給料を底上げしたい」と考えている場合、まずは自分がどの施設タイプで働いているかを再確認することが第一歩となります。
なぜ「訪問リハビリ」の給料は高くなりやすい?
訪問リハビリの給料が高い最大の理由は、「インセンティブ制度(訪問件数に応じた歩合手当)」を採用している事業所が多いからです。
病院勤務の場合、1日にいくら多くの単位を取得しても個人の給料に直接還元されることは稀です。しかし、訪問リハビリでは1件訪問するごとに数百円〜数千円の手当が基本給に上乗せされる仕組みが整っていることが多く、個人の頑張りが直接収入に反映される場合が多いです。
- インセンティブ制度の主な仕組みとメリット
- 基準となる訪問件数(例:月80件)を超えた分に対し、1件あたり1,500〜3,000円程度の手当が支給される
- 自身の体調や希望に合わせて「件数を増やしてしっかり稼ぐ」「件数を抑えてプライベート優先」といった調整が可能な場合がある
- 1件あたりの診療報酬・介護報酬の単価が高く設定されているため、事業所側も還元しやすい
高収入を目指すPTにとって、訪問リハビリは有力な選択肢の一つと言えそうです。
理学療法士の「給料が低い」「上がりにくい」と言われる3つの理由とは?
多くの理学療法士が「給料が上がらない」と感じる背景には、業界構造に起因する明確な3つの理由が存在します。
- 診療報酬・介護報酬(公的価格)による売上上限の存在
理学療法士が提供するリハビリの価格は、国が定める診療報酬・介護報酬で一律に決まっています。1人のPTが1日に取得できる単位数には上限(原則1日18単位、最大24単位まで)があるため、1人が生み出せる売上の天井が物理的に決まってしまいます。
- 毎年のベースアップ(昇給額)が数千円程度と控えめ
一般的な病院や施設では、1年あたりの昇給額が「月額1,000円〜3,000円程度」に留まるケースが多く見られます。10年勤めても月給が2万〜3万円しか増えない計算となり、年齢とともに増加する生活費をカバーしきれなくなることがあります。 - 役職ポストの不足(組織のフラット化)
リハビリテーション科は組織構造がフラットなことが多く、「科長」「主任」といった役職ポストの数が限られています。上が詰まっている状態では役職手当を得る機会が巡ってきにくく、基本給の底上げが難しくなります。
給料を上げるには、この構造を理解したうえで、「今の職場で昇進を目指すのか」「構造的に高給与を狙える職場へ移るのか」の判断が必要になります。
理学療法士が年収500万円・600万円以上を目指す方法はある?
理学療法士が年収500万〜600万円以上の高水準を目指すための、具体的なアプローチを解説します。
給料水準が高い施設(訪問リハ・介護施設)へ転職する
確実かつスピーディーに年収を底上げする方法は、最初から給与水準や手当が高く設定されている施設へ転職することです。
当サービスの成約実績では、病院と訪問看護ステーションでの勤務経験があり、年収330万円前後だった方が、訪問リハビリステーションや手当の厚い介護老人保健施設(老健)へ転職した結果、年収400万円台へ引き上げられたケースもあります。
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役職(チーフ・主任・管理者)を目指して役職手当を得る
現在の職場に留まりながら年収アップを図る場合は、主任・リーダー・訪問看護ステーションの管理者などの役職に就く道があります。
役職に就くことで、月額数万円(年間数十万円程度)の役職手当が基本給に上乗せされる場合があります。また、管理職として拠点全体の売上目標を達成した際に決算賞与が上乗せされる職場もあり、年収500万円突破の足がかりになるかもしれません。
【キャリアパートナーからのアドバイス】キャリアアップと高給与を両立させるコツ
単に「提示年収が高いから」という理由だけで飛びつくのはリスクがあるかもしれません。
年収500万円以上の求人を見る際は、「基本給が高いのか、残業代やインセンティブで高く見えているだけなのか」を確認するようにしましょう。
インセンティブで高年収となる職場の場合、体調を崩して訪問件数が減った場合などに収入が下がるリスクがあります。また、賞与の支給実績(過去何ヶ月分出ているか)や、残業の発生状況を事前に確認することが、転職後のミスマッチや後悔を防ぐポイントです。
【転職事例】理学療法士が転職で年収アップに成功したパターン
当サービスの成約実績から、実際に年収アップされた転職事例を見ていきましょう。
【事例1】30代PT:訪問リハへ転職し、年収約70万円UP
転職前:回復期病院(4年)→訪問看護ステーション(4年)/ 年収約330万円
転職後:訪問看護ステーション / 年収約400万円(70万円UP)
【事例の経緯】
回復期病院から転職した訪問看護ステーションでは、人員の入れ替わりが激しく職員指導ができていないこと、昇給制度がなく金銭面に不安を感じていたことから、給与アップが可能な環境を求めて転職を検討するようになりPTOT人材バンクに相談。
インセンティブ制度が整った訪問看護ステーションを紹介され、訪問件数を無理のない範囲でしっかりこなすことで年収400万円台を達成。「自分の頑張りが毎月の給料に反映されるのが目に見えて嬉しい」と満足されています。
【事例2】20代PT:訪問リハへ転職し、年収約90万円UP
転職前:回復期病院(3年)→訪問看護ステーション(2年)/ 年収約310万円
転職後:訪問看護ステーション / 年収約400万円(90万円UP)
【事例の経緯】
同一法人内で回復期病棟から訪問看護ステーションへ異動されたことをきっかけに、訪問看護ステーションでの更なるスキルアップと給与アップ求めて転職を検討するようになり、PTOT人材バンクに相談。
成果が給与に反映される訪問看護ステーションへ転職し、ご自分のペースで訪問件数を重ねられた結果、20代で年収400万円を達成。「毎月の収入アップを実感でき、やりがいにもつながっています」と喜ばれています。
理学療法士の給料に関するよくある質問(FAQ)
理学療法士の給料について、よく寄せられる質問をまとめました。
Q1:理学療法士の初任給の手取りはいくらくらいですか?
初任給の額面月給は22万〜24万円程度、税金や社会保険料を差し引いた手取り額は18万〜20万円前後が相場です。1年目の6月までは住民税が控除されないため手取りがやや多く見えますが、2年目の6月から住民税の引き落としが始まるため、2年目の手取り額があまり増えていないと感じるケースが多い点に注意しましょう。
出典:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
理学療法士の初任給については、以下でも解説しています。
Q2:地域(都道府県)によって理学療法士の給料に差はありますか?
はい。東京都や神奈川県、大阪府などの都市部は最低賃金が高く設定されているほか、各種手当や基本給の水準が高い傾向にあるため、地方都市と比較すると年収で30万〜60万円程度の開きが出ることがあります。
出典:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
Q3:理学療法士で年収600万円を超えることは可能ですか?
不可能ではないと思いますが、通常の病院勤務で役職なしのまま到達するのは難しい可能性が高いかもしれません。「訪問リハビリでインセンティブを上限まで獲得する」「訪問看護ステーションの所長・管理者になる」「複数拠点を統括するエリアマネージャーに昇進する」といった道を選ぶことで、年収600万円以上を実現できる可能性が高まります。
Q4:理学療法士は共働きしないと生活できないって本当ですか?
独身・単身生活のうちは年収300万円台後半〜400万円でも十分生活が可能です。しかし、配偶者を養う場合や、子ども2人以上の教育費、住宅ローンの返済が重なる場合、PT1人の平均年収(約444万円)だけでは家計にあまり余裕がなくなるケースもありえるでしょう。そのため、共働きを選択するか、高給与の職場へ転職して世帯主の収入を引き上げる選択をする方が多く見られます。
まとめ:理学療法士の給料は「働く環境」で大きく変わる!
理学療法士の全国平均年収は約444万円ですが、この数字はあくまで全体の慣らしに過ぎません。実際には「どの施設種別を選ぶか」「どのような評価体系・手当のある職場で働くか」によって、20代・30代のうちから年収に数十万〜100万円以上の大きな差が生まれる可能性があります。
【この記事の最重要ポイント】
・理学療法士の平均年収は約443.8万円。全職種平均(約506万円)と比較するとやや控えめ
・病院やクリニックは安定しているが昇給率は緩やか。訪問リハや介護施設は高年収を狙いやすい
・年収500万円以上を目指すなら、「訪問リハのインセンティブ活用」「役職就任」「給料水準の高い職場への転職」が有効
「今の職場でこのまま働き続けても、希望する給料がもらえるイメージが湧かない…」 そう感じている方は、無理に我慢を重ねる必要はありません。理学療法士としてのスキルや経験はそのままに、働く「場所」を変えるだけで給料の悩みが解決することはありえます。
『PTOT人材バンク』では、理学療法士の転職サポートを完全無料で行っています。まずは「自分の今の年収は適正なのか」「近隣に年収450万〜500万円以上の求人はあるのか」を確認するだけでも大歓迎です。情報収集の第一歩として、お気軽にお問い合わせください。

PTOT人材バンクへのよくあるご質問
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