理学療法士(PT)として働くうえで、将来のことを見据えたキャリアプランを立てるのは重要です。とくに近年は企業や自身の先行きが不透明になってきているので、個人としてはっきりしたキャリアプランを持ってそれに基づいた主体的なキャリア選択を行う必要があります。

今回は、理学療法士(PT)としてキャリアプランについての考え方やキャリアプランを達成していく方法について解説します。

キャリアプランの考え方

理学療法士(PT)としてのキャリアプランを考えるときに、大きく分けると専門性を極めるスペシャリストになるか、管理職を目指すジェネラリストになるかの2つになります。それぞれの特徴やどのようにしてなれるかは後で詳しく述べますが、ここではどちらが向いているのか見極める方法をお伝えします。

スペシャリストが向いている人

「上の立場になっても現場でプレーヤーとして臨床に携わりたい」「技術を磨いて専門性を追求したい」と考えている方はスペシャリストが向いていると言えます。出世よりも技術を磨くことを重視しているからです。

出世するとマネジメント業務もしなければならないため、どうしても臨床の現場に出る機会が減ってしましいます。そのため、マネジメント業務にはなるべく携わりたくない方はスペシャリストを突き詰めていくとよいでしょう。

ジェネラリストが向いている人

「自分には専門性はないけれど、マネジメントには興味ややりがいを感じる」という方はジェネラリストが向いていると言えます。また、ジェネラリストは最終的にはより多くの報酬や高い地位を得ることができます

出世にも転職にも有利な道を選びたいなら、複数の専門分野を持つジェネラリストになるという方法もあります。かなりの努力が必要になりますが、専門性を高めつつ、マネジメントもできるよう経験を積む必要があります。

資格取得と専門性を高めスペシャリストへ

理学療法士(PT)としてスペシャリストになるにはいくつか方法がありますが、大きくは資格を取得することと大学院への進学を挙げることができます。それぞれの方法について説明していきます。

資格を取得する

さらに高度な技術を学んで「認定理学療法士」や「専門理学療法士」の資格を取ることができます。どちらの資格も日本理学療法士協会が定めているプログラムを終了することによって取得することができます。

また、徒手的な手技を使って患者さんの痛みを和らげ、自宅復帰を支援したいといった患者さんのニーズがあれば、徒手的な技術の勉強会に参加したり、在宅復帰に役立つ「福祉住環境コーディネーター」の資格を取得したりすることもできます。

大学院に進学する

専門性を高めるためには大学院に進学するという方法もあります。具体的には、大学院では神経回路について研究し、リハビリに役立ちそうな仮説を立てて検証するなど学術的な研究をすることになります。

大学院を卒業した後は大学や養成学校の教員として働く道が開けることもあります。もし、大学院に進学することを考えているのであれば、理学療法士(PT)の資格を取るときに高度専門士の学位が取れる専門学校に行く必要があります。

管理職としてジェネラリストへ

ジェネラリストは所属する病院や施設の科長や主任、施設長として現場をまとめる管理職になる道です。管理職になるためには、たとえば自分が所属しているリハビリテーション科の中だけでなく、ほかの医療職や理事といった方からの信頼を得ることも重要になります。

ジェネラリストに必要なスキルとは?

ジェネラリストになるために必要なスキルはいくつかありますが、下記のスキルは必須と言えるでしょう。

・問題解決能力
・意思決定能力
・マネージメントスキル
・コーチングスキル

リハビリテーション科の中の作業療法士や言語聴覚士以外にも医師や看護師、薬剤師、介護職など他職種との連携を取るために、管理職間でのやり取りも増えますので、病院や施設全体を考えた行動が求められるようになるでしょう。

PTOT人材バンクはキャリアプランを考慮した上での転職サポートも行っていますので、不明点があればキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。

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