
機能訓練指導員は、デイサービスや特別養護老人ホームのような介護施設で機能訓練を行い、できるだけ自分で身の回りのことができるよう支援していく仕事です。やりがいのある仕事ですが、責任を伴う仕事であるために大変なこともあり、転職を考える方もいます。
今回は、機能訓練指導員になって辛いことや、辛さが報われたと感じる瞬間などについて解説します。
利用者と向き合う責任のある仕事がゆえに辛いことも
機能訓練指導員は利用者の生活環境の確認や身体機能の評価を行い、どんな訓練が必要かを判断したうえで「機能訓練計画表」を作成します。その後、計画表に沿って機能訓練を行い、3ヵ月ごとに計画を見直しながら利用者が自立した生活を送れるようサポートしていきます。
このように、利用者一人ひとりと向き合って支援することが求められるため、大変なこともあります。ここでは多くの方が大変だと感じていることを挙げてみたいと思います。
利用者との人間関係が大変
多くの利用者は、職員が提供するサービスに対して感謝の気持ちを持っていて、その気持ちを聞いた職員はもっと質の高いケアを提供したいと思うものです。一方で利用者の中には、職員に対して苦情や暴言を言ってしまう人や訓練を拒否するような人もいます。
利用者もストレスを抱えている場合があり、仕方がない面もあるかもしれませんが、そうしたことが繰り返し起こるとストレスがたまる原因になるでしょう。
職場の人間関係が悪化することも
機能訓練指導員が働く施設では、介護職員以外にも看護職や生活相談員などほかの専門職のスタッフもいて、チームを組んでサービスを提供するケースが多いです。専門職としてそれぞれが自分の意見を持っているため、チーム内で衝突が起きることもあります。
話し合って合意できればよいですが、結論が出ないなどコミュニケーションがうまくいかないとストレスを感じることもあります。
仕事がきつい
デイサービスなどでは、仕事の一部として入浴介助や車いす・ベッドからの移乗などで、腰に負担がかかる業務が含まれていることがあります。仕事が原因で腰痛になることもあり、仕事を続けられるかどうか不安になるかもしれません。
また、機能訓練指導員は3ヵ月に一度、運動の評価と見直しをしなければなりませんが、利用者の人数が多い場合はかなり手間のかかる仕事になります。デスクワークが苦手な方の場合、このような仕事もストレスの原因になるでしょう。
【事例】辛いと感じるときはどんなとき?
実際に働いていて「辛い」と感じた事例をいくつか見てみましょう。
デイサービスに就職した23歳女性の場合
作業療法士を目指して専門学校を卒業後、デイサービスに機能訓練指導員として就職しました。実務が未経験の状態なのに、即戦力となって働くことを求められ戸惑っています。学校で学んでいないケースが多く、自分の方法が正しいのかどうかもわかりません。
機能訓練指導員は、ほかに理学療法士の先輩が一人いるだけで、先輩も忙しそうなため相談もできません。
デイサービスに転職した30歳の理学療法士
病院から自宅近くのデイサービスに機能訓練指導員として転職しました。前職では医学的な背景をもとにリハビリができたり、さまざまな知識を吸収したりすることができました。
ところが、転職先では機能訓練だけでなく、食事の配膳や送迎の業務まで依頼されることが多くて、理学療法士としてリハビリに集中できません。
辛さが報われる、やりがいがあるなと思う瞬間
このように機能訓練指導員には大変なこともたくさんありますが、辛さが報われてやりがいがあるなと思う瞬間もあります。
利用者から感謝される
やはり何といっても利用者の方から「自宅の階段を楽に登れるようになった」とか「ベッドから立ち上がるのが楽になった」など感謝の言葉をもらうと自分が役に立っていると感じられ、やりがいにつながるでしょう。
また、介護施設では病院のような医療機関に比べて長期的なスパンで利用者とかかわりながら支えていけることや、医療職がいないことも多いので自分自身の知識や経験を生かして比較的自由にコーディネートしながらリハビリを進めることができることも、やりがいの一つと言えるでしょう。
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