職場のいじめに悩んでいる方の多くは、「職場の人とどう接すればいいのかわからない」「仕事に行くのがつらい」など、不安や苦痛でいっぱいなのではないでしょうか。いじめに関しては、「いじめられる方にも原因がある」という意見もありますが、どのような理由であれいじめは正当化できるものではなく、加害者や職場に問題があります。

この記事では、現在いじめに悩む方に向けて、職場で起こりやすいいじめの特徴・いじめてくる人の傾向と対処法について解説します。これから前を向いて働いていくための、ひとつの参考にしていただけると幸いです。

職場で起こるいじめの特徴

幅広い年齢層・異なる価値観を持つ人々が集まる「職場」は、意見の対立や性格の不一致などから、いじめが発生しやすい環境です。実際の職場ではどのようないじめが起こりやすいのか、特徴をいくつかご紹介します。

身体的ないじめ

頭や肩を小突く、殴る・蹴る、本人に向けて物を投げるなど、身体へダメージを与えるようないじめです。

精神的ないじめ

ため息をつく・机を叩くといった威圧的な態度や、大勢の人の前で叱責したり暴言を吐いたりする、必要な指導を行わず放置するなど、精神的にプレッシャーを与えるタイプのいじめです。

職場の人間関係から切り離すいじめ

ミーティングで発言させない・休憩時の会話に入らせない・正当な理由なくプロジェクトチームから除外するなど、いじめの標的となる職員が孤立するよう、人間関係から切り離すタイプのいじめです。

過大・過小な仕事を与えるいじめ

十分な指導をしないまま未経験の仕事に就かせる、仕事を丸投げして適切なフォローをしないなど、本人の実力を超えた仕事を与えて追い詰めるタイプのいじめです。逆に、本人にとっては簡単すぎる・やりがいを感じられない仕事を与え、自主退職に追い込むタイプのいじめもあります。

このようないじめは、上司から部下に向けて行われる傾向があります。行き過ぎた指導・教育や、異なる意見や価値観を除外しようとする職場風土は、いじめやパワハラが横行する土壌となり、非常に危険です。

対人別いじめの対処法

職場にはさまざまな立場・職種の人がいます。身内であるはずの上司・同僚から悪口を言われたり、他部門・他職種の職員からいじめを受けたりするような場合は、どのように対処すべきでしょうか?対人別いじめの相談窓口・対処法についてご紹介します。

上司からのいじめ

職場のいじめで多いのが、直属の上司からのいじめ・パワハラです。立場の優位性を利用した支配的な関係や、行き過ぎた指導・教育がいじめにつながることがあります。上司からのいじめ・パワハラを受けた場合、さらに上の上司に相談するか、職場内にカウンセリング窓口があればそちらに相談するのも良いでしょう。

同僚からのいじめ

同僚からのいじめは、上司にばれないように表面上は問題なく仕事をしているように見せかけ、裏では陰口や陰湿ないじめが行われることもあります。このようないじめは表面化しにくいため、早めに直属の上司に相談するようにしましょう。

医師からのいじめ

他部門の職種からのいじめは、加害者側の上司に直接相談すると問題がややこしくなったり、最悪の場合は問題をもみ消されたりする可能性もあります。まずは自身の直属の上司に相談し、上司を通して医局の上司に申し入れてもらうのがスムーズな解決方法です。

看護師からのいじめ

看護師からのいじめの場合も、医師からのいじめと同様に、直属の上司を通して相手側の上司に申し入れてもらうようにしましょう。

いじめやパワハラをしてくる人の特徴

そもそも、いじめをする人は何らかの不安や問題を抱えていることが多く、他者を攻撃し支配することでストレスを発散している場合があります。いじめの被害者を受けないためには、そのような人にはなるべく近づかない・必要以上に関わらないことが一番です。

対策のひとつとして、いじめやパワハラをする人の傾向について知っておきましょう。

特徴1:人によって接し方を変える

上司・先輩・医師などには愛想がいいのに、後輩や中途入職者など、自分より立場が下だと判断した人にはきつく当たる人は要注意です。

特徴2:普段から愚痴や不満が多い

口を開けば、仕事に対する不満・上司の愚痴を言っている人はいないでしょうか?周りの人に八つ当たりをすることで、日頃の鬱憤を晴らしている人も要注意です。

特徴3:プライドが高い

自分が優位に立たないと気が済まず、何かとマウンティングをしてくる人は、他者を攻撃することで優位性を保とうとします。アドバイスや違う意見を言ってくる人に反論し、常に「自分が正しい」と考えているような人は注意が必要です。

特徴4:神経質で用心深い性格の持ち主

神経質な性格・用心深い性格の人は、基本的に他人を信用していません。柔軟な思考ができず、わずかなミスも許せない・従来のやり方にこだわって変化を認めない傾向のある人も注意しましょう。

特徴5:仕事や私生活がうまくいっていない

いじめをする人は、心理的な背景に自信のなさや自己肯定感の低さがあると言われています。自分の弱い部分を他人に押し付けることで、弱い自分・認めたくない部分を守ろうとする心の働きがあります。

度が過ぎる場合には転職を

一度いじめを受けると、職場に行くのが憂鬱になり、仕事そのものが嫌になってしまいます。また、加害者個人の問題ではなく、職場風土や管理体制に問題がある場合は、個人レベルで解決しようと思っても限界があるでしょう。

どうしても仕事や人間関係がつらい場合は、環境を変えるため転職を検討するのもひとつの方法です。決して無理をせず、自分らしい働き方ができる環境に身を置くことが大切です。

お悩みの際はPTOT人材バンクのキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。
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