初めての職場に出勤するときには、忘れ物がないか心配になりますよね。

この記事では、これから新しく働きだす方へ向けて、作業療法士(OT)として出勤するときの必需品を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.作業療法士(OT)の必需品

ここでは初出勤時やOTとして働くときに持っておくべき必需品について、詳しく説明します。

どの職場でも共通する必需品

以下のものは、どこの職場に勤めても必ず必要になるものです。

・ 筆記用具、印鑑(シャチハタ不可)
・ メモ帳
・ A4サイズのクリアファイル
・ A4サイズ以上の手提げ鞄
・ 腕時計

初出勤時は説明を聞く場面が多く、なおかつ、それらの情報は今後働く際に重要な情報であることが多いです。そのため、随時メモを取れるようメモ帳やボールペンなどを持参するようにしましょう。

また、書類に署名することもあるかもしれないので、併せて印鑑と朱肉も持っておくと安心です。この場合、シャチハタは使えませんので、気を付けましょう。

初出勤時は複数の書類を渡されることが多く、後日記載したものを再提出するということもよくあります。中には重要な書類があるかもしれないので、受け取った書類を折らずに持ち運べるA4サイズのクリアファイルと鞄があると便利です。

そのほかの注意点として、私生活は携帯電話で時刻を確認する習慣の人もいるかもしれませんが、病院などでは原則携帯電話は私物ロッカーにしまいます。そのため、時間を確認するために腕時計は持っておくようにしましょう。

「重要書類」は事前に準備しておくと、当日に慌てずに済む

就職する施設や新卒か中途採用かによって、提出を求められる書類も異なります。必要な書類は事前に確認をし、準備しておくと安心でしょう。以下の書類は提出を求められることが多いので、ぜひ確認しておいてください。

・運転免許証
・マイナンバーカード
・年金手帳
・雇用保険受給資格証(中途採用の場合)  など
・手元に届いていれば…登録済証明書(新卒採用の場合)

新卒者は免許申請時に登録済証明書の発行をしておくこと

ここで、新卒採用の方に知っておいてほしいのが、「登録済証明書」です。

OTの国家資格後、厚生労働省の有資格者名簿に登録するため免許申請を行う必要があります。免許申請後有資格者名簿に登録され、免許証を保健所などの窓口で受取れるようになるまでに2か月ほどかかるため、厚生労働省は希望者に「登録済証明書」を発行します。

登録済証明書があることで、正式な免許証ができるまで、自分が「資格を取得した者であること」を証明することができます。

職場によっては登録済証明書の提出を求めるところもあるため、必ず事前に確認し、必要であれば登録済証明書を発行してもらうようにしましょう。

ただし、登録済証明書は4月1日時点では自分の手元に届いていないことも多いので、その場合は届き次第、職場に提出することになります。これが届くと、晴れてOTとしての業務がスタートできます。

作業療法場面で、持っておくと便利なもの

ここでは、初出勤時だけでなく、作業療法場面で持っておくと便利なOTの必需品を紹介します。

持っておいて便利なものの一つに、「爪切り」があります。もちろん、爪は短く切っておくのがベストですが、ときには何かに引っ掛けて爪が折れてしまうこともあります。そんなときに爪切りを持っていると、すぐに爪を整えられます。

高齢者や小児の患者さんの皮膚は薄く、些細なことで傷になってしまうこともあるため、爪には気を配る必要があります。また、爪切りはささくれなどの処置にも効果的です。

そのほかには、「ハンドクリーム」も持っていると便利なグッズの一つです。清潔の維持・感染予防の観点からOTはとにかく手を洗う機会が多いです。そのうえ、患者さんの食事や排泄、整容などといった日常生活動作(ADL)に関わることも相まって、かなりの頻度で発生します。

手荒れをしてしまうと、そこから雑菌が入りやすくなるため、手洗い後はハンドクリームでこまめに保湿し、手荒れを予防することをおすすめします。

2.初出勤時に気を付けたいこと

ここでは、初出勤の時に気を付けたい、行動やコミュニケーション、服装、さらには、初出勤後の過ごし方などのポイントを押さえていきます。

時間厳守!職場には少し早めに到着する

初出勤時には、タイムカードやロッカーの説明、場合によっては着替えをすることもあるので、就業時間より少し早めに到着するようにしましょう。

基本的に5分前行動を意識するようにすると、遅刻などのトラブルを回避できます。

初出勤時の髪型・服装など

初出勤時の服装は、新卒の方はリクルートスーツが好ましいです。中途採用の方もできればスーツ、なければ黒や紺の落ち着いた色のジャケットとパンツなどがいいでしょう。

靴は外靴とは別に室内シューズも持参する必要のある施設が多く、一般的に白のスニーカーなどが好ましいとされています。特に病院では安全面の確保のため、クロックスやナースシューズなどのつま先やかかとの出ている靴は禁止されている場合も多いです。

髪型は染めたりパーマをかけたりせず、清潔感のある髪型を心がけて下さい。女性の方でロングヘアの方は後ろで一つにまとめるようにしましょう。ヘアゴムやヘアピンの予備を持っておくと安心です。

女性の方は、ネイルは事前に落とし、華美なメイクは控え、清潔感を意識した身だしなみをしましょう。職場ではピアスなどのアクセサリーはすべて外しますが、結婚指輪は華美でなければ着用して問題ない場合が多いです。

コミュニケーションは笑顔ではきはきと

初出勤時は、だれしも緊張します。そんなときでも笑顔を忘れずはきはきとした声でコミュニケーションが取れると、初対面の方からも好印象を持ってもらえます。

特に、はじめのうちは、職種を問わず多くのスタッフにあいさつ回りをすることが多くなります。仕事をするうえで人間関係を構築することはとても大切なので、積極的に笑顔で挨拶をして、自分の名前を覚えてもらいましょう。

3.これから働き始める方へ

作業療法士(OT)としての生活をスタートするにあたり、嬉しい気持ちはありつつも、緊張してしまったり、不安を感じてしまったりすることもあるでしょう。ここでは、新人OTとして、心がけるとよいポイントを解説していきます。

説明を受けたことや指導されたことは必ずメモを取る

まずは、笑顔ではきはきと話すこと、相手の話をよく聞くことが大切です。そして、教えてもらったことはしっかりとメモを取り、覚えていくようにしましょう。

話を聞いているだけでは、どうしても時間がたつと忘れてしまうことも。メモを取ることで、その日あったことを振り返ることができ、指導されたことを漏らさずに実践できるようになります。

わからないことがあったら、質問すること

初めての職場はわからないことが出てくることもあります。自己判断で動くことでかえって失敗をしたり、相手に迷惑をかけたりしてしまうこともあるので、不安に感じたり、疑問に思ったりしたことは、先輩OTに質問して確認をするようにしましょう。

相手が忙しそうにしているときは、「今、少しお時間よろしいでしょうか?」などと、相手の都合を確認する配慮も大切です。

積極的な姿勢を持ち、リハビリ助手の期間を有意義に過ごす

入職から1週間程度は、施設組織の理解を深めたり、接遇マナーを学んだりと研修を受けることが多いでしょう。

新卒の方は出勤初日にリハビリをすることはまずありません。前述の「登録証明書」の項目でも説明したように、OTとして登録が完了するまでは、先輩OTのリハビリの様子を見学するほか、リハビリ助手として従事します。

このとき、大切なのが「受け身の姿勢でいない」ことです。リハビリ助手の期間は、先輩OTの様子を見て勉強をする絶好の機会です。OTとしての知識や技術はもちろんですが、患者さんやそのご家族とどのようにコミュニケーションをとっているか、疾患などを踏まえた患者さんへの寄り添い方など、学ぶことが多くあります。

ぜひ、リハビリ助手の期間中も積極的に学ぶ姿勢を持ち、業務に取り組んでみて下さい。

4. まとめ

初出勤において、用意すべき物品や、服装、心構えなどをまとめてみました。事前に情報を把握しておくことで、安心感を得られたり、当日の忘れ物などを防いだりすることができます。新卒の方はもちろん、中途採用の方もぜひこの記事を参考にしてみてください。

はじめは不安に思うことが多いと思いますが、わからないことがあって当然です。社会人としてのマナーを心がけ、相手の話をよく聞き、少しずつ職場に慣れていってください。

そして、初出勤の前の日は、早めに準備を整え、しっかりと睡眠をとり、体調を整えてください。新しい職場で、笑顔でスタートできるようにしましょう。

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【参照サイト】
資格申請案内 |厚生労働省
医療従事者免許証についてのよくあるご質問 目黒区