患者様やスタッフと日々コミュニケーションを取っている理学療法士(PT)ですが、面接となると苦手意識を持つ方も少なくありません。
今回は、そんな面接対策についてご紹介していきます。
事前にしっかりと準備しておけば攻略できる課題です。ポイントを抑えて良い転職に繋げましょう。
目次
1.理学療法士(PT)が面接に備えておきたい5つのポイント
面接の成功は事前準備で決まっているといっても過言ではありません。
しっかりとした準備を行い、本番に備えましょう。
①.応募先の情報収集
何よりも大切なことは、は応募する施設の理念や特徴をしっかりと把握することです。
施設側は、「他ではないうちで、方針にコミットし、長く働いてくれる理学療法士」を求めているため、施設の特徴や理念を理解した上で、それと自分のやりたいこと・できることが一致しているから応募したという動機を整えることが重要です。
施設のホームページを熟読し、可能であれば見学を申し入れるなどして、できる限り多くの情報を集めましょう。PTOT人材バンクのようなエージェントを使用している場合は、担当者に聞いてみても良いかもしれません。
②.履歴書・職務経歴書の確認
履歴書や職務経歴書を事前に提出している場合は、必ずコピーを取っておき面接前に読み返すことをおすすめしています。
これまでどういった業務をしてきたかはすぐに答えられるかもしれませんが、志望動機や自己PRの内容は作成日から時間が経ってしまうと曖昧になってしまうことも少なくありません。書類に記載した内容を覚えていないというのは、採用担当者の心証を悪くしてしまいますので注意しましょう。
また、面接時に履歴書や職務経歴書を提出する場合は、誤字脱字や入力漏れがないかなどを念入りに確認し、提出するようにしてください。
③.質問されそうな項目の洗い出しと説明の練習
応募先の情報や書類を確認した後に行いたいことが、想定質問とそれに対する回答練習です。
まず応募先の情報ですが、必ず聞かれるといっても過言ではない「ご応募いただいた理由を教えてください。」の準備になります。応募先の事業所が重要視している点と、自身の考え方や理想とするリハビリの共通点を話せるようにしておけばOKです。
次に履歴書や職歴書ですが、一度採用担当者になったつもりで書類を読んでみることをおすすめしています。そうすると「もう少し詳しく聞いてみたい」「ここはどういう意味だろう」と疑問が湧く部分があると思いますので、その部分は回答を準備しておきましょう。
「緊張して上手く話せないかもしれない。。。」と不安に思う方は、用意した回答を声に出して読む練習を繰り返しておくと安心できます。
④.服装や持ち物は1週間前に用意しておく
スーツやカバンは数日で用意しようと思えば用意できますが、余裕をもって1週間前には全て確認をして準備しておきましょう。
まずはスーツとシャツです。ボタンが取れている、穴が空いている、など問題がないかを確認した上で、クリーニングに出しておく、折り目やしわが気になることもないでしょう。
次に靴やカバンです。専用の道具がなくても、埃を取り水拭きや乾拭きを組み合わせることで綺麗になりますし、100円ショップなどで安価に道具を揃えることもできます。傷や汚れがひどそうな場合は、新調も検討しても良いかもしれません。
また、意外と忘れがちなのが靴下やストッキングです。これらも事前に確認し、ふさわしいものがなければ事前に購入しておきましょう。
最後が身だしなみです。髪の毛はもちろん、髭や鼻毛、眉毛などのムダ毛処理、爪が伸びている場合はカットするなど、髪の毛以外は前日にもできますが、事前に整える場所を確認しておくと安心です。
⑤.基本的なマナーの確認
面接では、第一印象が合否に影響する場合があります。
先ほどの身だしなみは最低限として、社会人として基本的なマナーを徹底することが大切です。遅刻や忘れ物をしない・身だしなみを整える・はっきりと挨拶をする・敬語を使う・姿勢を正し腕や足を組まないなどを心掛けましょう。
この業界では、応募した施設など面接会場には10分~15分前につくことがマナーですが、遅延や渋滞、道に迷ってしまうなどがありますので、近所には30分前くらいについておくと安心です。慌てることなく身だしなみの確認も行えますので、時間には余裕を持つようにしましょう。
2.面接本番をイメージして予行練習を行う
事前準備の後は、面接本番をイメージして予行練習をおすすめしています。
面接のような緊張する場所では、どうしてもいつも通りの自分でいられなくなるものです。言葉に詰まってしまうなどを気にせず、面接で受け答えする予定の話を一通り口に出して話してみましょう。
そして、面接の最後に質問時間があると思いますので、この質問も事前に考えておくと当日慌てることはありません。
もし、最後の質問の前に疑問が解消された場合は、「お陰様でとても働くイメージができましたので、質問はありません。是非前向きにご検討いただけると嬉しいです」と笑顔で回答するととても好印象になります。
3.理学療法士(PT)が面接で起こしがちな失敗例
私たちが事業所からよくいただくフィードバックをご紹介します。
これまでお伝えしてきた事前準備ができていれば大丈夫ですので、あまり考えすぎないことが失敗しないコツと言えるかもしれません。
慣れない面接で緊張することもあると思いますが、事前の準備と対策をしていることでリラックスして臨めます。明るく笑顔でコミュニケーションを取ることを意識して、最善を尽くしましょう。
- 挨拶をしない、または声が小さくて聞こえない
- 貧乏ゆすりをしたりキョロキョロしたりして落ち着きがない
- 目を合わせて話ができない
- 質問に的外れな返答をする
- 用意してきた答えを一本調子で話す
- やりたい理学療法について語れない
- どの施設にも当てはまるような抽象的な志望動機を述べる
- 待遇のよさを志望動機にする
- 退職や転職の理由がネガティブ
- 成功体験や自己アピールが多すぎる
- 仕事内容や待遇への希望が多い
4.面接の流れ
最後に、一般的な面接の流れについてご紹介していきます。
<受付・入室時>
笑顔で明るく挨拶をしましょう(第一印象がとても大切です)。
受付にて「本日面接と見学に伺った〇〇です。ご担当の〇〇様はいらっしゃいますか?とたずねてください。
対応いただいた方へのお礼も忘れないようにしましょう。
<見学時>
ご案内いただく方に、簡単な自己紹介と挨拶を笑顔で行います。
ご案内中、すれ違うスタッフ様や患者様へも笑顔で「こんにちは」とご挨拶をすると◎です。見学中の質問をするときは、条件面ではなく業務内容についてのお話をしましょう。
<面接時>
お部屋に案内された際は、3回ノック後、「失礼いたします」と声をかけ入室します。笑顔で名前と挨拶を行い、先方から「お座りください」とご案内いただいてから座りましょう。
事前準備をしていれば大丈夫ですので、リラックスして本番に臨みます。
面接時の対策はこちらの記事で詳しくご紹介しています。
<退室時>
椅子から立ち上がり「本日は貴重なお時間をいただき、大変ありがとうございました。是非とも前向きにご検討いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。」と笑顔でお礼を伝え退出します。
面接後は油断してしまいがちですが、受付や見学時と同じように明るい挨拶も忘れないようにしましょう。
4.まとめ
面接官の方が、リハビリ職に求めるのは下記【3点】です。
- お人柄の良さ(患者様が頑張れるようリハビリに向き合って頑張れるように、サポートできる方を求めています)
- 一生懸命さ(技術が足りなくても、気持ちが大事です)
- 長く働く気持ち(入社後はその法人の顔として、長期就業をして活躍してほしいという思いです)
事前準備がしっかりできれば、これらはきちんと伝えることができますので、この記事を参考にしていただければと思います。
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