欧米では多くの企業がインターンシップ制度を利用しており、日本においても少しずつ普及し始めています。

インターンシップと聞くと、一般企業で行われていることが多いイメージがあるかもしれませんが、実は理学療法士(PT)が働く施設でもインターンシップの受付をしていることがあります。

PTは、医療機関や介護施設、障がい者施設など様々な場所で働くことができる分、選択肢が多く就職先を迷ってしまうこともあります。そうした方にとって、インターンシップ制度を利用することにより現場の状況を知ったうえで就職先を選ぶことができる点は大きな魅力といえます。

今回は、そんなPTのインターンシップについてインターンシップ先の選び方や流れ、マナーについて詳しくご紹介していきます。インターンシップについて興味がある人や就職先について迷っている人は是非参考にしてください。

1.まずはインターンシップの目的を整理する

インターンシップとは、企業が学生に向けて就業体験の機会を提供し、そこに学生が参加できる制度のことをいいます。WEBサイトでは分からない雰囲気や業務内容、やりがいなどを知ることができるため、向き不向きを事前に知ることができる点が最大のメリットといわれています。

理学療法士(PT)のインターンシップにおいても一般企業のインターンシップと同様に、医療機関や介護施設などが学生に向けて現場の業務を体感できる機会を提供しています。

早い段階で気になる医療機関や施設と接点を持つことができ、インターンシップで得た経験やスキルが臨床実習や就職活動で活きることもあります。

その他にも教科書でしか見たことのない疾患を実際に目にすることで学びを深めることができたり、学びへのモチベーションを高めるきっかけになったりすることもあるでしょう。

このようにインターンシップには様々なメリットがありますが、何も準備をしないで参加するのと、しっかりと準備をして参加するのとでは得られる成果が大きく違ってきます。

インターンシップに参加する目的を整理したうえで、きちんと準備をして自分の成長へとつなげていきましょう。

2.理学療法士(PT)のインターンシップ先の選び方

どの医療機関や施設が自分に合っているのか、そのポイントは千差万別です。

より自分に合った場所でインターンシップをするために、どのような視点で選べば良いかをご紹介していきます。

興味のある領域で選ぶ

PTが働く現場は急性期、回復期、維持期だけでなくスポーツ分野や介護予防分野、研究分野など様々です。

同じ急性期でも最先端医療を提供する大学病院から地域密着型の民間病院など規模も異なるため、将来働いてみたい領域や興味のある分野から選ぶと良いでしょう。

参加できる期間で選ぶ

インターンシップは医療機関や施設ごとに期間が設けられているため、自分が無理なく参加できる期間で選ぶことも大切です。

長期休みになる夏の時期などは、自分が参加したいインターンシップの日程が被っている場合もあるため、スケジュールを事前に確かめて優先順位をつけ計画的に応募先を選ぶようにしましょう。

プログラムの内容で選ぶ

インターンシップといっても医療機関や施設によって体験できる内容が異なります。

受付業務やリハビリ助手の仕事を体験する実践的な内容のところもあれば、患者さんや利用者さんとのコミュニケーション中心のプラグラムを用意しているところもあります。

自分の興味にマッチする内容かを確かめて応募することで、より有意義なインターンシップを経験することができるでしょう。

3.インターンシップの流れ

ここではインターンシップに参加するまでの流れを紹介していきます。

インターンシップ先を探す

興味のある分野でインターンシップを行っている施設を探します。現在はWebで募集をしている施設も多く、気軽に探すことができるようになっています。

プログラム内容や期間、応募方法などを確認していきましょう。

応募する

条件が合うインターンシップ先を見つけたら、応募要項に従い申し込みを行います。

応募フォームが用意されているところだけでなく、直接電話で申し込みをするところもあるため、あらかじめ話す内容や確認する内容をまとめてから連絡を取ると安心です。

1日体験型の流れ

まずは施設の概要や当日の流れ、注意事項などのオリエンテーションがあり、その後はプログラムに従い、就業体験をしていきます。

患者さんとのコミュニケーションを中心に、現場スタッフの指示に従いリハビリテーションのサポートを行います。

プログラム内容を修了し、担当する現場スタッフと参加者とで1日の振り返りや感想、質疑応答などの意見交換ができるため疑問に思ったことなども積極的に質問してみましょう。

4.理学療法士(PT)のインターンシップのマナー

インターンシップに参加する際には特に到着の時間、身だしなみ、挨拶などのマナーを守るように注意が必要です。

到着時間は早すぎず遅すぎず

到着時間は、予定時刻の10分~15分までに到着しておくようにしましょう。

早すぎても遅すぎても相手に迷惑が掛かることがあるため、あらかじめインターンシップ先に確認しておくと安心です。

身だしなみはユニフォーム着用時も注意

身だしなみについては、着ていく服だけでなく就労体験時の服装についても注意しましょう。着ていく服はスーツが一般的ですが、就労体験中の服装についてはインターンシップ先に確認しておくと安心です。

多くは学校で使用しているユニフォームを着用するようにいわれますが、インターンシップ先の白衣を貸出するケースもあります。

また就労体験中は靴も動きやすいものに履き替える必要があるため、忘れず持参します。特に靴下は忘れがちですので、欠かさないようにしましょう。デザインは、無地の白いものが清潔感もあり好印象です。

施設によっては現場スタッフも白い靴下や白い靴を指定されているところあるため、白いものを着用しておくと間違いないでしょう。

挨拶は明るく元気に

PTは患者さんや利用者さんだけでなく他職種のスタッフなど多方面とコミュニケーションがしっかりと取れることが大切な職業です。

どんな相手にも、しっかりと目を見て挨拶をすることはもちろんですが、相手に合わせた声量、声音など配慮ができると更に良いでしょう。

患者さんや利用者さんの中には耳が遠い人も多いため、現場スタッフが大きな声で対応している人に対しては、同じように対応した方が良い場合があります。

状況を見ながら判断をしますが、分からないことを勝手に解釈して進まないよう、不安な点や疑問点は確認しながら進めるようにしましょう。

6.まとめ

インターンシップへの参加は1年生など低学年から可能です。

低学年のうちからインターンシップに参加することは、早くから現場を意識して理学療法士(PT)の勉強をすることができる点などメリットも多くなります。

まだ実施している医療機関や施設は多くはありませんが、興味がある分野での募集があれば積極的に情報収集をし、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

不明点があれば、是非PTOT人材バンクのキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。
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