もともと理学療法士(PT)は、スキルアップのための転職が多い業界で、経験の高いPTの多くが転職を経験しています。更に現代では、一般企業でも転職は珍しくなくなっており、転職しやすい環境ともいえるでしょう。

しかし、そのような環境でも転職回数が多いと書類選考の段階でマイナスの印象を与えてしまうのではないか不安を抱く人も多いのではないでしょうか。

今回は、転職回数が多いことによる不安を解消すべく、転職回数がマイナスにはならない理由や、失敗しないための考え方をご紹介していきます。

ぜひ再就職の際の参考にしてください。

1.転職回数の多さはマイナスではない理由

なぜ転職回数の多さがマイナスにならないのか、その理由について詳しくご紹介していきます。

仕事への熱意や人物を重視している

転職回数よりも、人柄や熱意を重視している職場が多くあります。

あなたの人柄や熱意よりも転職回数の多さを評価する職場よりも、あなた自身を見てくれる職場の方が結果として長く務められそうな気がしませんか?

中途採用者が求められている

近年は中途採用者の割合を高めている企業も増えており、転職により仕事の幅を広げ、新たな経験を積むことは一般的になりつつあります。

PTにおいても、幅広い知識や経験を持つ人材は貴重であり、転職により得られる経験は、スキルの一つとして捉えられることが多いです。

転職の理由が明確

前職を退職した理由は、採用者の印象を大きく左右します。闇雲に転職を繰り返しているのではなく、目的を持ち転職をしているのであれば、転職回数の多さによりマイナスの印象を与える可能性は低くなるでしょう。

今までの転職の動機や転職を決意した背景、転職先をどういう理由で選び、どのような経験を積むことができたのかなどを、自分の言葉で伝えることができればアピールポイントにもなります。

今までの転職経験を礎に長く務める意思がある

ほとんどの職場では、できるだけ長く勤務してくれる人を求めます。転職回数が多いと、「長く同じ場所に腰を据えることが苦手なのかな」という印象を与えかねません。

しかし、転職回数が多くなったことに明確な理由があり、なおかつ今までの転職で得た経験を活かして、これからの職場で長く勤める意思があれば、マイナスの印象にはならいないでしょう。

転職の多さが採用者側の不利益ではなく利益につながるようアピールすることが大切です。

2.理学療法士(PT)は多様な経験を求められやすい

PTが関わる分野は非常に幅広く、急性期や回復期、慢性期、緩和ケア、予防領域、スポーツ領域など様々な分野での働きが期待されています。また、小児から高齢者まで対象年齢も幅広いほか、整形外科や脳神経外科、心臓外科、循環器内科など対象となる疾患も多様です。

1つの分野だけでも学ばなければならないことが非常に多く、経験も必要になるため、特定の分野でスペシャリストになったとしても他の分野で同じように通用するかというと難しい場合があります。

更には管理業務や他職種とのコミュニケーションなども重要になるため、役職経験など一般社会でも必要なスキルも求められます。

そのため、あらゆる知識に精通し、経験も豊かなPTを求める求人先は多く、転職回数の多さがメリットになるケースは珍しくありません。

3.転職回数の多さで転職に失敗しないために

理学療法士(PT)の場合は、転職回数が多くても大丈夫である点をご紹介しましたが、転職回数や頻度、年齢によっては転職で不利になりやすい場合もあるので以下の点に注意しましょう。

転職回数と頻度

PTはスキルアップなどポジティブな理由で転職する人が多い職種です。例えば「数年間は急性期でのリハビリ学び、そのあとに回復期でのリハビリを経験したい」などの理由で転職するケースは多くあります。

この場合は、採用者も理解を示しやすくマイナス評価にはつながりにくいといえます。しかし、1つの職場での就労期間が極端に短く、スキルアップのためだとしても2~3年毎に転職を繰り返している場合は、マイナスの印象を与える可能性があるでしょう。

年齢による影響

期間や転職回数が同じでも20代と40代では採用者に与える印象が全く異なります。

例えば5年間で2回の転職をした20代と40代のPTがいたとします。20代であれば、「スキルアップのために、様々な職場を経験したのかもしれない」と捉えられたとしても、40代では「何か問題があり、同じ職場で働き続けられないのかもしれない」と受け取られやすいといえます。

また、若い人であれば内面的な成長を期待して採用をする場合もありますが、40代ではなかなか内面の変化が難しいと判断されがちです。

もちろん若い方が良いというわけではなく、逆のパターンもあります。

例えば、転職回数が3回の20代と40代のPTがいたとき、同じ転職回数でも期間が異なるため、印象が大きく変わります。

20代で3回の転職は多い印象ですが、40代であればバラつきはあったにせよ長く就労していた経験があることが分かります。

このように転職頻度や回数は、年齢によって受ける印象が大きく異なるので、注意が必要です。

退職した理由を自己分析しよう

転職をする際に大切なことは、なぜ前の職場を退職することにしたのか自分で理解していることです。特に短期間で転職を繰り返している場合、実は同じようなことが原因で退職している可能性があります。

自分はなぜ辞めようと思ったのか、なぜ続けることができなかったのか、転職活動を始める前に、まずは自分の内面をみつめる時間を作ることをおススメします。

それにより自分の求めること、苦手なことを把握してから就職先を選択できるため、自信を持って転職することができるのではないでしょうか。

4.まとめ

かつては転職というとマイナスイメージを持つ人も多くいましたが、現代では転職でスキルアップをすることは一般的にも珍しくなくなりました。

特に幅広い分野で活躍する理学療法士(PT)であればなおさらです。転職回数が多いことは必ずしもマイナスの印象を与えてしまうことにはなりません。

前の職場を退職した理由が一般的には自己都合とされたとしても、あなたにしか分からない理由があるはずです。今回の記事で紹介した内容を参考にしつつ、自分自身としっかりと向き合い、後悔のないよう転職をしましょう。

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