理学療法士(PT)としてスキルアップし、自分のできることを増やしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

スキルアップは、広い視野を持つことや仕事へのモチベーションを高めることにつながり、将来的な昇給や昇進などキャリアアップにも役立つことが期待できます。

今回はそんなPTにとって有益なスキルアップの方法について、分かりやすく解説していきますのでぜひ参考にしてみてください。

1.理学療法士(PT)がスキルアップする方法

PTがスキルアップするためには、どのような方法があるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

講習会に参加する

PT向けの講習会は年間を通して数多く開催されています。日本理学療法士協会や各都道府県の理学療法士協会が主催している講習会だけでなく、出版社や研究会などが主催するセミナーなど、様々なジャンルの講習会があります。

専門的なテーマだけでなく、新人向けや管理職向けなど経験年数に合ったテーマの講習会などもあるため、自分の興味や悩みに沿ったものを見つけることが可能です。

学会や研究会などに所属する

PTが所属できる学会や研究会は数多くあり、医師や看護師などの他職種も所属している規模の大きなものから、少人数所属している発足して日が浅いものまで様々です。

理学療法の特定の手技に特化した研究会もあるため、より専門性の高い知識や技術を身に着けたい人は、研究会などに所属して積極的に活動していくことで効率的なスキルアップが期待できます。

会員になると会員価格で講習会に参加できたり、最新情報が掲載されている会員誌が定期的に届いたりするなどの特典を利用できる場合もあるため、スキルアップだけでなく獲得したスキルを維持していくためにも非常に役立ちます。

演題発表をする

日本理学療法士学会などが主催する学術大会で、症例発表や研究発表などを行うことも大きなスキルアップにつながります。

症例や研究テーマの選定からはじまり、発表用スライドやポスターを作成するとともに、参加者からの質問にも答えられるよう入念な準備が必要となるため、自然と知識も増えていきます。

何より大舞台で発表をするという経験は、PTとしてだけでなく人としても成長できる貴重な機会になるでしょう。

また、PTとして転職する際には演題発表をした実績が武器になるケースもありますので、転職でキャリアアップしたいと考えている人にもおすすめです。

資格を取る

理学療法士の国家試験に合格した後にも、より専門性の高い「認定理学療法士」や「専門理学療法士」の資格が取得できます。

これらは日本理学療法士協会が規定するプログラムの修了により取得できますが、定期的に更新制度があり規定のポイントを取得していないと更新できません。そのため、継続的な勉強会への参加や演題発表が求められます。

その他にも、各専門学会が認定している「呼吸療法認定士」や「心臓リハビリテーション指導士」などの資格を取得しているPTもいます。こちらもポイント取得制の更新制度であるため継続した勉強が求められます。

これらの資格保有者の所属により診療報酬の加算がつくケースもあるので、転職時に有利になる場合もあります。

勉強の継続は重要であるものの、定期的な更新制度への対応が難しい場合には「住環境福祉コーディネーター」などもおすすめです。退院に向けて家屋を準備する際により多くの方法を提案できるようになるなど、知識を深めることで臨床にも役立ちます。

副業をする

職場で許可されている場合は、副業をしてみるのもスキルアップには有効です。普段の職場とは異なる場所での経験は視野を広くしてくれるでしょう。

次の章で具体的な副業についてご紹介していきます。

2.おすすめの副業

副業でスキルアップができれば収入を得ながらスキルを高められるため、時間を有効に使うことができます。

PTのスキルアップに役立つ副業にはどのようなものがあるのでしょうか?

他施設で非常勤として働く

現在勤務している職場とは別の場所で非常勤として働く方法です。

あえて経験の少ない診療科や病期で働くと、経験したことのない疾患や症状に対するアプローチを働きながら学べます

より多くの疾患や病期のリハビリテーションの経験値により、現在の職場でのリハビリテーションにも知識や経験を活かすことが期待できます。

スポーツジムやフィットネスクラブでアルバイトをする

スポーツジムやフィットネスクラブなどでのトレーナーとしてのアルバイトも、スキルを活かせるためおすすめです。

特にスポーツ分野での仕事に興味がある人にとっては、少しずつ経験を積めるためスキルアップに役立つでしょう。

全く別のジャンルの仕事を体験する

PT以外での社会経験がない人にとっては、全く異なる仕事での副業もおすすめです。一般的な社会の常識を学ぶ機会になるほか、接客や管理業務などPTとしても役立つ知識や経験得られます。

その他にも看護助手や介護助手など、医療介護関係の他職種のアルバイトなどもいいでしょう。多職種からの視点を知れ、現在の職場における他職種とのコミュニケーションを円滑にする助けになるかもしれません。

副業としての収入は低いものの、異なる経験を積むと人間性を高めるきっかけにもなることが期待できます。

3.スキルアップには転職もおすすめ

転職をして様々な職場を経験することでスキルアップをしている人もいます。

多くの職場で経験を積むと、あらゆる状況に臨機応変に対応し、広い視野で仕事を行う能力の獲得も期待できるでしょう。

また、病院勤務未経験の方には、病院勤務を経験しておくことを強くおすすめします。

急性期、回復期、維持期の中で勤務経験ない病期があれば、それらの施設で働くとより多くの視点から患者様の状態を捉える力が身に着くはずです。

実際に私も急性期、回復期、維持期と順番はバラバラですが、それぞれの病期のリハビリテーションの経験から得たものが非常に大きかったです。もし転職でスキルアップをしたいと考えている方は、今とは違う病期の施設も検討してみてはいかがでしょうか。

PTOT人材バンクはスキルアップを考慮した上での転職サポートも行っていますので、こちらの情報もあわせて参考してみてください。

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4.まとめ

スキルアップに大切なのは、モチベーションを保ち続けることです。

勉強会に1回参加しただけで知識や技術を身に着けるのは難しいでしょう。経歴コレクターにならないよう、しっかりと目標を持って経験を積みあげてください。

モチベーションの波はあっても、患者さんや利用者さんのためという軸をぶらさずに学び続けるPTでありたいですね。

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