作業療法士(OT)は、国家試験に合格したとしても就職試験・採用試験に通っていなければ現場で働き出すことはできません。

OTの就職試験・採用試験の時期や内容は、就職先によって異なります。そのため、応募したい所が決まれば、調べて試験内容を確認することになりますが、今回の記事では、OTの就職試験でよくあるパターンを元に、具体的な対策方法をご紹介していきます。

まずは、就職試験・採用試験に臨むために必要な準備や心得を理解しておきましょう。

1.就職試験・採用試験の概要

作業療法士(OT)学生の最終学年時は臨床実習や国家試験対策、就職試験など、重要事項が多いため、1年間のスケジュールを自分なりに立てて、上手く対策を講じていくことが大切です。

試験の内容としては、適性検査と面接が行われることが一般的です。その他作文試験が追加されたり、個別面接のみで行われる場合もあります。

就職試験・採用試験のスケジュール

OTの最終学年時では、前半に臨床実習があり、7月8月頃に就職説明会が多く開かれます。この頃から就職活動が本格化していくイメージです。

年末から2月にかけては国家試験対策時期となるため、夏から秋にかけて就職試験・採用試験が多くなる時期でもあります。

規模の大きな施設や病院は、施設見学や採用試験の日程が決められていることもありますが、随時対応してくれる所も多いです。

適性検査

OTの採用試験で行われる適性検査は、大きく分けて「性格検査」と「能力検査」の2種類です。

採用側が知的能力や性格を評価して、その仕事や職場に適しているかを客観的に判断するためのものになります。

性格検査は、200問以上で構成され、質問に対して自分の考えに近いものを選択してきます。

能力検査は、基本的な学力や思考力を図るテストで「SPI」を用いられることが多いです。出される問題は中学や高校レベルの問題で、難易度はそれほど高くはありませんが、正解数や回答数で採用の基準が決まる場合があります。

面接

OTの就職試験・採用試験の場合、個別面接が一番の鍵とも言えるでしょう。

患者さんやスタッフなど人と接する仕事であるため、人となりやこれまで学んできたこと、就職してからの仕事に対する意欲などが見られます。

OTの場合、面接で聞かれることなども予測しやすいため、十分な下調べと自分の考えを整理した上でしっかりと自信をもって答えられるようにしておくことが大切です。

2.就職試験・採用試験の対策方法

作業療法士(OT)は一般的な職業よりも就職率が高いため、長期に渡って就職活動をして何十社も受けてということはほとんどありません。

そのため、ポイントを絞って対策をし自信をもって挑むことができれば、希望する職場へ採用されることにも繋がりやすいのです。

それぞれの具体的な対策についてご紹介していきます。

適性検査対策

<性格検査>
性格検査においては、その人の考え方や人となりを判断するための質問事項なため、特に試験対策は必要ありません。

しかし、性格検査で回答したことと、面接で答える事が矛盾しないように注意してください。

<能力検査>
一方、能力検査は事前対策が可能です。SPIなどの問題集を購入し、問題形式に慣れておく必要があります。

どんな問題が出されるか把握し、正確に早く解けるよう、繰り返し勉強しておくと良いでしょう。

面接対策

面接対策はOTの就職試験・採用試験においてとても重要です。

質問されることを予測し、事前に情報収集や自分の答えを整理する必要があります。また、面接を想定しての実践練習や面接に臨むための身だしなみを整えることも忘れず行いましょう。

<情報収集・整理すべき事項>

  • 応募する施設の情報や特徴を把握する
  • どのようなOTになりたいか(領域や挑戦したい分野など)
  • 自分の長所・短所

<面接時の対応>

  • 面接官の目をしっかり見て受け答えする
  • 面接官が2人以上いる場合は、返答の際に全員に目を配る
  • 質問を真摯に聞く
  • はっきりとした声で、簡潔に答える
  • ・挨拶や座る姿勢もしっかりとする

<面接時の身だしなみ>

  • 清潔感のあるスーツと靴、カバン
  • 髪の毛はすっきりとまとめておく
  • 爪は短く、ネイルは塗らない
  • 職場にふさわしいメイク

上記のことを事前に準備し、実際を想定した面接対策を行いましょう。

3.就職試験・採用試験を受ける際に大事なこと

OTとして就職試験・採用試験に臨むためには、国家試験に合格してこれから実際に働くイメージを持つことが大事です。

自分はどんなOTになりたいか、そのためにはどんな職場に就職するべきか。実際に入職している先輩に話を聞いたり、養成校の教員と相談・面談するなどして、自分に合った就職先を選ぶようにしましょう。

そして、就職試験・採用試験の場で自分の想いやこれからOTとして取り組みたいことなどを真摯に伝えられるかが採用の分かれ目になってきます。

事前準備をしっかりと行い、万全な体制で臨んでください。

4.まとめ

働き手の需要が高い作業療法士(OT)の業界は、就職することは決して難しくはないですが、自分の望む職場に就職したいと思うのであれば、しっかりと対策が必要です。

納得のいく就職ができるよう、こちらの記事を参考に取り組んでいってみてください。

不明点があれば、是非PTOT人材バンクのキャリアパートナーに遠慮なくご相談ください。
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