履歴書の「志望動機」は多くの方が苦手意識のある項目ですが、「何を・どのように書くか」のコツさえつかめば、意外と簡単に書くことができます。

今回は、志望動機を書くコツ・盛り込むべき内容・例文とともに、志望動機のNG例もご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

またPTOT人材バンクでは、志望動機に限らず履歴書や職務経歴書の作成サポートも行っていますので、お気軽にご相談ください。

1.志望動機の書き方

志望動機の長さは200文字~400文字程度が一般的ですので、イメージよりも簡単に作成することができます。

具体的には、次の3つのステップで作成すると良いでしょう。

  1. 仕事のやりがい・実績
  2. 志望理由・挑戦したいこと
  3. 就職した際の抱負

1.仕事のやりがい・実績

はじめに、理学療法士(PT)として働く上でのやりがいや実績について記載してきます。

誇れるような実績がないと悲観してしまう方もいらっしゃいますが、自身が頑張ってきたことを素直に書くだけでOKです。


大学卒業後、回復期病棟に入職し、在宅に向けたリハビリの支援の経験を積んで参りました。入院リハビリを主に担当し、在宅で患者様が安心して生活できるように心掛けました。

2.志望理由・挑戦したいこと

次に、応募した理由や新天地で取り組んでいきたいことについて整理していきます。

理想的な流れはこれまでの仕事の延長線上にあることですが、難しい場合は志望理由や挑戦したいことだけで問題ありません。


これまでも地域部門に対して、リスクマネジメントの観点から必要と考えられるサービスの提案も行って参りましたが、今後は在宅に復帰された患者様に対し、ADL、IDALの再獲得や病気・怪我の再発予防、生活の質の向上を手掛けたリハビリを提供していきたいと考えております。

3.就職した際の抱負

最後に、就職した際の抱負を一言記載します。

ここは思いだけで大丈夫ですので、意気込みが伝わるようにしましょう。


在宅を自身の目で確かめながら患者様と関われる、訪問リハビリテーションでの勤務を志望いたしました。

これまでの文章をつなげると次のようになります。

大学卒業後、回復期病棟に入職し、在宅に向けたリハビリの支援の経験を積んで参りました。入院リハビリを主に担当し、在宅で患者様が安心して生活できるように心掛けました。
これまでも地域部門に対して、リスクマネジメントの観点から必要と考えられるサービスの提案も行って参りましたが、今後は在宅に復帰された患者様に対し、ADL、IDALの再獲得や病気・怪我の再発予防、生活の質の向上を手掛けたリハビリを提供していきたいと考えております。
在宅を自身の目で確かめながら患者様と関われる、訪問リハビリテーションでの勤務を志望いたしました。

2.志望動機を作成する際の2つの注意点

ここでは、次のサンプル文章を例に志望動機を作成する際にやってしまいがちな注意点を2つご紹介していきます。ネガティブな印象やマイナスなイメージを与えないようにすることをしっかりと押さえておきましょう!

整形外科専門のクリニックで勤務をしていました。しかし、整形外科に通う方の中には併存疾患として、 ~中略~ 持っている方も多く、①「このリハを続けていていいのか?」という思いが強くなりました。 ~中略~ ②これまで得た知識や技術を活かし、邁進いたします。

①.ネガティブな内容、前職の愚痴を避ける。

自身の思いやスキルについてであっても、受け取り方によっては心証を悪くしてしまいますので、ネガティブな表現は避けるようにしましょう。

修正前①
「このリハを続けていていいのか?」という思いが強くなりました。
修正例
自身のスキルに疑念を抱く機会も増えていきました。

内容としては、どちらもスキル不足を痛感し改善したいというものですが、修正前の文章はクリニック全体を非難しているようにも受け取れます。そのため、修正例では自身のスキルと言及し語弊を防いでいます。

②.応募先の風土や業務内容と相性が良いと思わせることを意識する。

特に理学療法士(PT)として経験を重ねている方であれば、馴染む努力や新しい環境を受け入れる柔軟性をアピールすることが重要です。

修正前②
これまで得た知識や技術を活かし、邁進いたします。
修正例
新しいことも取り入れながら、貴院へ貢献できるように邁進いたします。

修正前でも意欲は伝わりますが、応募先に馴染む努力や成長意欲が少し感じにくい文章になっています。これまでの経験をベースに新しいことを吸収し、どんどんチャレンジしたいという意欲が伝わるように修正しています。

3.施設形態別!理学療法士(PT)の志望動機例

これまでの書き方を踏まえながら、具体的な志望動機の例をご紹介します。施設形態ごとのポイントもありますので、是非参考にしてみてください。

総合病院の場合

怪我を繰り返していた私がお世話になったセラピストの方のようになりたくて、これまで整形外科専門のクリニックで勤務をしていました。

しかし、整形外科に通う方の中には併存疾患として、内部障害や脳卒中後遺症を持っている方も多く、自身のスキルに疑念を抱く機会も増えていきました。

私の理学療法士としての専門性を広げ患者様のお力になるためにも、多種多様な患者様を診ることができる貴院へ入職したいと考え志望しました。

これまで得た知識や技術を活かしつつ、新しいことも取り入れながら、貴院へ貢献できるように邁進いたします。

ポイント
総合病院では様々な疾患の方のリハビリ依頼がでる場合が多いため、一つの分野だけでなく、どんな分野にも対応するという意欲や熱意を伝えるようにしましょう!

回復期病院の場合

病気やけが発症直後の早期介入に興味があり急性期病棟で経験を積んできましたが、回復期への転院や自宅復帰される患者様を担当する中で、自宅や社会復帰に向けたサポートに尽力したい気持ちが強くなりました。

貴院はスタッフ数が多く研修制度も充実しており、多くの専門職がチームを組んで集中的なリハビリテーションを実施し、患者様に心身ともに回復した状態で自宅や社会へ戻っていただくための環境が整っている点に魅力を感じております。

これまでの経験を活かしつつ新たな領域を学びながら、患者様のQOL向上に取り組んでいきたいです。

ポイント
回復期病院の目的は、多くの専門職によるチーム医療で集中的なリハビリテーションを実施し、患者様の自宅や社会復帰へのサポートを行うことであるため、その点に魅力を感じていることを伝えるとよいでしょう。

クリニックや個人医院の場合

私はこれまで総合病院にて理学療法士として勤務し、多くの患者様を担当してきました。特に、脳卒中後遺症などの中枢疾患を有した方を担当することが多く、チームリーダーとしても診療にあたっていました。

貴院におかれましては、脳卒中後遺症を専門としたリハビリに力を入れられているとのことで、是非その一助として業務に励みたいという想いで応募させていただきました。多くの患者様に喜んで頂けるように努めたいと思います。

ポイント
クリニックや個人医院では何かの分野に特化していることが多いため、その分野に対する知識や経験など専門性を活かせることをアピールできると良いでしょう!

高齢者福祉施設の場合

私が職業として理学療法士を選んだのには、私の祖父を診てくださっていたセラピストの方の影響が大きいです。祖父の様な方の力になりたく、これまで回復期にあたる病院で多くの患者様の診療にあたらせて頂きました。

回復期での仕事を通して、貴法人のような自宅外への退院される方も多くいることを知り、患者様の退院後の生活に強く興味を持つようになりました。

新たな領域でこれまでの経験を活かせないか考えていたところ、貴法人の掲げる理念に大変共感したため、是非とも一緒に働かせて頂きたいという想いで応募させて頂きました。

ポイント
デイサービスやデイケアなどを含む高齢者福祉施設では誰かの役に立ちたいといった利他の心や経営理念に対する共感を示すことで、専門性というよりも人となりの部分がアピールできるほうが良いことが多いです。

フィットネス施設の場合

これまで整形外科専門のクリニックで理学療法士として勤務し、スポーツでの怪我に悩む多くの方の診療にあたらせて頂きました。

私自身も怪我に悩んだ経験があり、怪我の予防という観点で専門性を活かすことができないか考えていました。

そんな折に貴社の行っている取り組み知る機会があり、貴社の一員として是非一緒に働かせて頂きたいと考え、求人に応募させて頂きました。体を動かすことを通して、多くの方の健康に寄与できるよう邁進したいと思います。

ポイント
フィットネス系の施設の場合、トレーナーやインストラクターの様な役割を求められることも多いので、病院での理学療法士としてはではなく、スポーツや健康増進への興味やその分野での経験などをアピールできるとよいでしょう。

4.まとめ

理学療法士(PT)の志望動機の作成方法について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

今回ご紹介した内容に沿って作成いただければ、きっと素敵な志望動機になると思います。

PTOT人材バンクでは、こうした転職に必要な書類作成のサポートもキャリアパートナーが全力でお手伝いさせていただきますので、お気軽にお問合せください。

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