高齢化社会の到来や人々の健康意識の高まりも相まって、理学療法士(PT)の活躍の場はますます広がってきています。それに合わせて、職場の選択肢も多様化しており、転職を考えている方もいるのではないでしょうか。

しかし、いざ転職を検討するとなった時に「思っていた環境と違う」「こんなこと聞いていなかった」など、転職で失敗したらどうしようといった考えが浮かんでくることもあるかもしれません。

そこで、今回はPTの転職でありがちな失敗例や、失敗しないためのポイントなどについてご紹介したいと思います。

1.理学療法士(PT)がやってしまいがちな転職失敗例

PTの転職先は、条件を選ばなければ多くの選択肢が見込めます。それ故に、転職先を見つけること自体は難しいことではありません。

しっかり検討せずに自分の条件に合いそうだからといって、軽い気持ちで転職してしまうと、転職してから失敗したことに気づくことも出てきます。

ここではPTの転職でありがちな失敗例についていくつかみていきましょう。

転職する目的がはっきりしていない

転職するきっかけはそれぞれですが、「知人が転職したから」や「今の職場に不満があるから」といった理由が意外と多かったりします。また、「なんとなく職場が自分に合わないから」といった、はっきりとした理由が挙げられないパターンもあります。

こういった明確な目的がない状態で転職をしてしまうと、次の職場に移っても同じような状態になってしまうことが多く、再度転職を考えてしまうということに繋がりかねません。

さらに、転職を繰り返すことによって待遇が悪くなってしまったり、給与に影響が出たりと良い結果には繋がらないことの方が多いです。

条件面ばかりを気にしている

待遇や給与などが好条件であることを一番に考えて転職を検討する方もいるかもしれません。しかし、そういった職場に実際に転職してみると、人間関係が悪くて働きにくくなってしまったという失敗につながることも多々あります。

実は、高給与が提示されていたり、待遇が良かったりする職場は、仕事がきつくて休みが取り辛いなど、労働環境が厳しい可能性が高いことが多くなっています。待遇面ばかり気にしていると、こういった落とし穴にはまりがちです。

好条件の案件にすぐに飛びついてしまうのも、良い転職結果には繋がらないかもしれません。

転職先のリサーチが不足している

転職を検討する際に、インターネットを利用すれば簡単に情報を手に入れることができます。ですが、紙面上だけでは知り得ることのできない情報も、転職をする上では大切であることが多いです。

例えば、訪問リハビリの中で自身の条件に合った求人があり、その情報のみを見て転職を決めた場合、初出勤時に事務所の建物が古く、更衣室やロッカーも狭くボロボロで事務所内の環境が良くないことが分かるというケースも考えられます。

このように実際に目にしなければわからないこともあるため、リサーチ不足で転職に失敗してしまうこともよく聞かれます。

知人の紹介で転職をする

転職を考えるときに、知り合いに職場を紹介してもらうこともあるかもしれません。転職活動を進める上で有利に働くこともあるかもしれませんが、失敗に繋がることもあります。

例えば、知り合いに紹介してもらった職場に面接に行った場合、思うような質問ができず、面接そのものもあまり中身がないものとなり、入職した後に実態を把握するというケースが考えられます。

このように、知り合いがらみだと辞退が難しくなってしまったり、辞退できたとしてもその人との関係が悪くなってしまったりということに繋がることもあります。

2.転職で失敗しないために気を付けること

ここからは、前章の内容を踏まえて、理学療法士(PT)が転職で失敗しないようにするために気をつけるべきことについて紹介していきます。

転職の目的を明確にする

転職のきっかけは「もっと給料の良い条件で働きたい」「今の職場環境に不満がある」といったネガティブな理由になってくるかもしれませんが、次の職場で自分がどのように働きたいかを明確にしておくことが転職を失敗させないために大切になってきます。

「整形外科に特化したリハビリを学びたい」「主任や課長を目指して、スタッフマネジメントをしてみたい」など、目的を持つことで、働くことに対しても意欲が湧いてきます。そういった内面的なものが仕事に表れ、評価されると、給与などは後からついてくるようになることもあります。

職場環境や条件も気になりますが、「どのように働きたいか」といった自分の目的をしっかり持ち、それを実現できる職場に出会えることが転職を成功させる上で重要です。

キャリアをしっかり描く

本来、転職とは自分のキャリアを考えて行うものになってきます。これまで働いて身につけた知識や技術をさらに磨いて、次のステップに進むためであったり、それらを土台に違った環境や分野で働くことにチャレンジしたりといった形で転職できると失敗は少なくなってきます。

転職して5年後、10年後の自分を想像して、自分はどうなっていたいかということをしっかり考えて、この職場であればその理想に近づけそうだなと思えるところを探すようにしましょう。

条件だけでなく、職場見学や情報収集をしっかりする

転職先を検討する際に、労働条件や福利厚生などの待遇面や書いてある情報などだけで決めるのではなく、可能であるならば職場に見学に行くなどして、確かめられることはしっかりと確認するようにしましょう。

実際に目で見て、肌で感じてみることで、職場の環境や雰囲気はある程度わかるものです。また、見学が可能ならば、その場で質問できることはどんどん聞いてみてください。

これだけは譲れない条件を一つだけ決める

転職を考えて、情報を集めてみるとわかるのですが、自分が考えている条件に100%当てはまる職場は見つからないのが現実です。限りなく近いなと思うことはあっても、この部分が気になるなという条件が必ず出てきます。

こういった場合でも、自分の中でこれだけは譲れないというものを決めていると、転職して気になることがあっても「自分で決めたこと」と割り切れて、不満や失敗につながることは不思議と少なくなってきます。

「働く上で自分が何を最も大切にしたいか」を考えることは、転職で失敗しないためにも重要になってきます。

3.転職エージェントに相談することでリスクを回避

転職で失敗しないためには、転職エージェントに任せてしまうのも一つの方法です。良い転職をするためには、どれだけ情報を集められるかがポイントになってきますが、働きながら転職活動を進めると、情報収集に充てられる時間は限られてしまいます。

転職エージェントに任せてしまえば、転職先の情報を第三者の目線で詳しく教えてもらうことができ、希望にあった求人を紹介してもらえる可能性も高くなり、見学のセッティングなどもお願いすることができます。

転職活動中の悩みを聞いてもらえたり、ちょっとしたコツなどを知ることができたりもするので、自身の転職が楽に進んでいくこともあります。

4.まとめ

今回は理学療法士(PT)の転職でありがちな失敗と、それを防ぐために大切なことについて紹介してきました。

せっかく転職するのであれば、失敗するのは避けたいですよね。自分で情報収集をするのが難しい場合は、早めに転職エージェントに相談するのも一つの手です。

どのエージェントを利用するか迷ったら、まずはPTOT人材バンクに遠慮なくご相談ください。

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